ホームニュースたけしの議会レポート(1 8)

 

 

一般質問議事録全文(2005年12月12日)

 

長戸路義郎議長

 それでは、質問を通告順に許可いたします。2番、小宮山 建君。

小宮山 建

 今回はいろいろ要望活動もあって、通告を随分遅く出したんですけれども、また1番になってしまいました。島内のタイムスでは毎回質問しているということで、幸子さんと2人だけ載っていましたが、来年は選挙もありますけれども、そういうことを気にしながら過ごしているきょうこのごろであります。

  では、一般質問いたします。

  まず1番目の質問ですが、航空運賃の値下げを維持するとともに、路線改定で生じた弊害を克服するための町の今後の施策は何か。

  10月1日から全日空の割引運賃の割引幅が拡大し、東京、八丈間を1万600円で利用できることになりました。しかし、この運賃改定に関して、全日空は幾つかの条件を町に求めてまいりました。その条件のうち、対前年比10%旅客増を実現することについては、そのために現在町を挙げてプラス1万人増運動に取り組み、この10月、11月にはかなりの成果を上げることができました。住民参加で、いや、住民が主体となってこうした運動を展開し、成果を上げてきていることに対して、大変すばらしく喜ばしい限りだと考えています。

  しかし、今回の運賃改定に伴う路線の変更、すなわち大島経由便の新設によって、さまざまな弊害が生じてきています。提供座席数の大幅減、当日の搭乗機変更の不自由さ、直行便の2倍を超える経由便の高額運賃、各貨物輸送への制限など、失われた利便性がいかに大きいかが日を追うごとに明らかになってきています。

  このことを予測し、危惧の念を抱いた私は、9月議会の一般質問で全日空に対する毅然とした対応を町に求めました。そのときは私の質問の表題にあった「理不尽な航空運賃値下げの附帯条件」という言葉に対して、町長が不快感を示したように、この問題の重大さへの町の認識は余り深くはなかったのではないでしょうか。

  しかし、その後、問題が少しずつ明らかになり、その深刻性がだれの目にもはっきり見えるようになってきました。実際に路線変更が実施された後は、空港で利便性の悪さに直面し、多くの利用客から困惑した声が上がるようになってきました。

  そこで、当議会も臨時会を開き、5つの要求項目を掲げて決議を行った上で、直接新橋にある全日空本社に出向いて改善を求めてきました。その結果については、先ほどの議長報告にあったとおりだと思います。

  そして、全日空からその要求項目のうち、大島経由便の料金を下げることと、利便性を改善することへの前向きな約束が得られ、また、その他の要求についても検討するとの回答を得たことは、一定の成果があったものと評価しています。今後とも町と議会が一体となって、全日空との交渉をさらに進めていく必要があると確信しています。

  ところで、この決議の中でも触れていますけれども、来島者を増やすことは値下げの条件に関係なく、八丈町の目指すところであります。この運賃引き下げを契機として、全島民が旅客増に取り組むことは当然であります。その上、運賃引き下げを継続するために、10%旅客増が条件となれば、島の命運をかけて取り組まなくてはなりません。そして、それは半年間だけではなくて、来年4月以降も安定的に旅客を増やしていく努力が続けられなくてはなりません。

  そこで、現状の航空旅客を見ると、八丈路線は他の路線に比べて週末に利用が極端に集中する傾向にあります。週末はかなりの乗客が利用するけれども、ウイークデーはほとんど乗っていないのが現状なのです。そのため、この10月以降は座席数の減少によって週末の予約が極めてとりにくい状況にあり、プラス1万人の制約にもなっています。

  これは八丈島への来島客のほとんどが、観光目的であるために起きている現象であります。ビジネスの利用はほとんどないことを示しています。したがって、これを改善していくためには、観光客の誘致だけではなく、ビジネス客を増やすことにも目を向ける必要があるのではないでしょうか。週末に集中する観光客を幾ら増やそうとしても、現状でさえ予約がとりにくいという限界があります。そうであれば、ビジネス客を増やしてウイークデーの客を増やすこと以外に来島者の増加は見込めません。それが実現できなければ、増便や大型機の就航を航空会社に求めることもできず、したがって、観光客さえも増やせないでしょう。したがって、観光客を増やすためにも、農・漁業、商工業を盛んにしていくことによって、一般ビジネス客を増やすことにも努力を向ける必要があると思います。

  幸い八丈島は、全国の離島に先駆けてブロードバンドの環境が整いました。大都会と同等とは言えないまでも、この島の通信環境はさまざまな事業を展開するのに十分と言えるほど恵まれています。むしろ、海や山の豊かな自然を楽しむことができて、しかも、首都東京と数時間で行き来できる八丈島は、心の豊かさが重要とされる時代に、仕事の場としても最高の環境にあることを島に住む私たち自身が認識すべきだと思います。

  そこで、このことを踏まえて、このたびの航空運賃の改定に伴う諸問題を解決し、それを島の発展につなげていくために、次の2点について町の姿勢を伺います。

  1、週末や連休に偏る観光客集めだけでは、旅客増には限界がある。産業振興によってビジネス客が増えなければ、航空路は守れません。IT環境が整った八丈島で事業が可能となったSOHO、スモールオフィス・ホームオフィスということですけれども、を誘致する考えはありませんか。

  2番目、大島経由便の新設で失った利便性は小さくない。これを可能な限り回復するために、議会も全力を挙げていますけれども、町は今後どのような施策を進めていきますかということです。

  2番目の質問に移ります。

  高齢者福祉には、医療の充実が欠かせない。高齢者が安心して暮らせる医療体制を実現せよ。八丈町の高齢化率は28%を上回りましたが、介護保険制度が定着しつつある中で、町の高齢者福祉の施策は確実に進んでおると思います。私はこれまで、施設中心の施策だけでなくて、在宅サービスをもっと充実させることの必要性を訴えてきました。私自身も昨年から今年にかけて、通所型の介護施設の開設と運営を支援し、在宅型福祉の発展を促してきたつもりです。

  ところで、八丈町の高齢者福祉を考えるとき、町にはもう一つの大きな課題があります。すなわち高齢者への医療と介護を一体的に担う体制を確立していくという課題です。ここ数年、医療保険制度の改正、介護保険制度の実施、年金制度改革などが進み、高齢者を取り巻く社会保障の環境はめまぐるしく変化してきております。また、現在それらの制度が定着しないうちに、介護保険制度の見直し、そして、社会保険制度の再編も進行しております。

  その中で、介護保険制度は医療保険等の周辺制度との関係において、さらに合理的な仕組みとして発展されることが期待されております。そもそも介護保険法第1条の目的に示されているとおり、介護保険制度は高齢者への医療サービスと福祉サービスの集合体として誕生した経緯を持っています。したがって、高齢者本意の介護サービスを実現するためには、高齢者の介護を医療サービスと一体として進めることが望まれているのです。

  そうした観点から、八丈町の現状を見るとき、施設サービスにおいても在宅サービスにおいても、介護と医療の間を隔てるすき間が余りにも大きいと言わなくてはなりません。島外の介護施設では、介護施設と医療機関との併設も多く、また、老人保健施設なども充実しています。しかし、八丈島では老人ホームに看護師は配置されていますが、医師による医療体制は決して整備されているとは言えません。在宅の高齢者に対する往診や訪問看護も、現在の町立病院や民間医療期間で十分に賄えているかということに対しては、大きな疑問があります。そして、町立病院に療養病床を設置する計画も今なお実現できてはいません。したがって、この町で長期的に医療を必要とする高齢者には行き場がなく、島外に出ていく以外の方法がないのが実情です。

  そこで、こうした高齢者への医療と介護の一体的サービス体制の確立を求める立場から、次の3点について伺います。

  1、在宅で医療を必要とする高齢者に対して、町立病院の医師、看護師による回診、看護の現状はどうか。

  2、八丈島では、医療を伴う介護が必要となっている高齢者の行き場がない。町は老人保健施設等の医療のできる介護施設を設置する考えはないか。

  3、看護師不足を理由として先延ばしになっている町立病院の療養病床は、いつ実現できるのか。

  以上です。

議長

 それでは、IT環境について、総務課主幹。

小川一総務課主幹

  2番、小宮山 建議員の1番目のご質問に答えさせていただきます。

  皆さんご承知のとおり、本年4月25日、島の経済情報発信ということで、八丈島総合ポータルサイトを立ち上げることができました。このポータルサイトは、官民共同で構築し、島内外に発信することで、島外に対しまして八丈島という知名度や観光客の増加を目指しております。また、八丈島の中で言えば、特産品を紹介することで、販売経路の拡大や経済の活性化をねらっております。

  サイトの中には就労関連の情報化を考慮に入れておりますが、現在のところ民間の求人情報は掲載されていないのが実情でございます。

  今後このサイトを利用して、就労希望者への情報提供を密にしていくとともに、本土で見られています学校の廃校等を利用した小規模企業への企業誘致につきましても、島の中で提供するものがあれば、この場所の選定等を行いながらPRしていければと思っております。

  簡単でございますが、以上です。

議長

 大島経由便について、企画財政課長。

山下奉也企画財政課長

  大島経由便の新設で失った利便性小さくないというご質問です。

  確かに航空運賃の値下げに伴いまして、大島経由便の新設では、航空機利用者の利便性が失われた部分は少なくありません。町といたしましても、議会へ報告しているとおり、再三にわたり、全日空に対し改善を求めているところでございます。

  そのような中、町長から議会に対しても何らかの行動をとお願いしたところ、11月15日の臨時議会で輝かしい歴史ある航空路線を守り、発展させるための決議がなされまして、全日空に要望が行われたわけでございます。

  その中の項目についてでございますが、大島経由便を往復2便目とすることについてですけれども、貨物輸送の関係ではそのような要望が寄せられておりますけれども、来島者からの要望では、2便目が大島経由では困るということもあります。また、10月からの来島者数を見ますと、東京から2便目の搭乗者数が一番多いという状況もございますので、これについては十分に検討する必要があると考えてございます。

  また、生鮮食料品等の輸送の問題につきましては、海上輸送について改善できないか、商工会などと協議してまいりたいと考えてございます。

  2番目の経由便の料金についてですけれども、直行便以下にすることは全日空の方から制度上難しいということでございますが、これについては引き続き要望してまいりたいと思います。

  また、直行便と経由便振り替えについても、全日空から明文化することが難しいということでございます。これについては、現場で対応できないかなど、具体的な形で要望していきたいと考えてございます。

  4番目の臨時便の増発についてですが、これについても根気強く要望していきたいと思っております。

  5番目の大島八丈島便の旅客数についてでございますが、これは今、全日空の方と話を進めておりまして、100%解決される見込みでございます。皆様も全日空に対し、要望活動を行いまして、全日空側も要望を聞く姿勢が感じられたことと思います。町といたしましても、プラス1万人の運動を盛り上げ、それを達成した上には、問題解決を全日空に強く要望できると考えてございます。

  今後の施策といたしましては、プラス1万人の施策など、盛り上がった島民の機運を今後も継続していかなければ、八丈町の産業の活性化が図れないと考えてございますので、これからもよろしくご協力のほど、よろしくお願いいたします。

  以上です。

議長

  続きまして、介護保険について、1番目の在宅医療、それから、3番目の町立病院の療養型病床郡、病院事務長。

關村三男病院事務長

  それでは、2番議員のご質問に回答いたします。

  先に在宅医療の関係を開始しまして、次に療養型病床につきまして申し上げます。

  それでは、先に現在、当病院の在宅医療につきましては、医師、看護師が担当しまして、また、在宅看護につきましては婦長が担当して各戸を訪問しまして、医療、看護を行っている実情でございます。

  次に、在宅医療は月に一度の訪問、また、在宅看護につきましては、病状により月に一度の訪問と毎週の訪問体制を敷いているところでございます。今、訪問しているお宅につきましては、地域ごとで申し上げますと、三根地域が3軒、大賀郷地域が2軒、中之郷が1軒、末吉が1軒で合計7軒を訪問しておりますが、そのうちに在宅看護につきましては、三根が先ほど申し上げました3軒のうちの2軒、大賀郷が同じ2軒の方を訪問している現状でございます。

  以上が在宅訪問の関係の回答といたします。

  次に、看護師不足を理由として先延ばしになっている町立病院の療養型病床郡をいつ実現できるかにつきまして、ご回答いたします。

  町立病院の療養病棟につきましては、これまで8床の病床を設置する方向で検討いたしておりました。ただし、8床の病床をする場合には、看護師または看護助手等の配置に多くの人数が必要になるなどの問題点がありまして、今現在配置人数が少なくて済む介護病床の設置が必要であろうと思われる6床体制の開設のために、国と申請の手続を進めているところでございます。

  また、開設には不足しております看護師3名、ケアマネジャー1名、介護助手3名などの雇用や看護師配置の準備も必要となります。また、病棟の整備等についても整備期間が必要となるというふうに考えてございます。また、申請許可につきましても、病院の開設の許可変更、または介護関係の申請がございますが、中でも介護関係の申請につきましては、3カ月間かかる見込みでおります。

  現在、看護師の申込者につきましては、多数の方がいらっしゃいますので、採用試験の実施を考えております。また、ケアマネジャーや看護助手の雇用の募集につきましては、適宜行いまして、体制が整いましたら療養病床の開設について進めていきたいというふうに考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

  以上で回答といたします。

議長

  続いて、老人健康について、健康課長。

佐々木英俊健康課長

  医療のできる介護施設の設置に関しまして、お答えいたします。

  ご質問の医療のできる介護施設といたしましては、介護老人保健施設が考えられます。この介護老人保健施設は、入院治療の必要ないが、自宅で療養が困難な方を対象に、介護や看護を提供する施設で、設置基準としまして、設備に関しましては療養室、診療室、機能訓練室、談話室等の設置、人員に関しましては、医師、薬剤師、看護、介護職員等の配置が定められておりまして、12月現在8名の方がこの施設を利用しております。

  施設を設置する考えがないかというご質問でございますけれども、この施設に限らず、介護施設に関しましては、いろいろな意見や要望がございますが、介護保険制度は法律が改正されまして、来年4月から新予防給付や地域支援事業が創設されるなど、制度が大きく展開されます。

  町といたしましては、当面この介護予防事業を重点として取り組みまして、施設整備に関しては新たな制度の同行を探りながら協議していきたいと考えてございますので、ご理解のほどよろしくお願いします。

議長

  2番、小宮山 建君。

小宮山 建

  1番目の1の質問に対して主幹からお答えがあり、今やっていることについてのお話がありましたけれども、私の質問に対する回答が全くなかった。SOHOの誘致についてはどちらかというと企画の方の答弁欲しかったんですけれども、こういうふうな企画を推進する考えはないかということを質問したかったんです。そういう、質問をしているつもりなんですが、その辺を企画財政課長に答弁いただけないかと思います。

  これについては、自治体がそういうSOHOを誘致するという事例は三鷹市にございまして、三鷹市では三鷹市地域情報計画というものを平成10年につくりまして、インターネット関連やCATVの普及など、ITの急速な発展に対応した行政の仕組みをつくってきまして、その中でSOHOの誘致も自治体として行って、非常に事例として参考になると思っています。

  そうした事例を参考にしながら、この八丈島における、先ほど申し上げましたようにビジネス客を誘致する、ビジネス自体を振興させていく。今のブロードバンドの整った中で有効な施策ではないかと思いますので、ぜひとも企画として検討していただけないかということを質問したんですが、財政課長、聞いていますか。その辺よろしく、ご答弁を改めてお願いしたいと思います。

  実は八丈島においては、NTTも既に撤退して、あそこの辺もいっぱいあいているわけですよ。また、聞くところによると、この前の話では、東京都の職員というか、国の職員の方ですかがあいているところについても町に払い下げて、それを職員住宅にするという話もありますけれども、そういう施設もあちこちありますから、そういう建物も利用しながら、その辺のそういう集合した場所であれば、IT環境を整えるというのも非常に低価格でできると思います。そういうことで、ぜひとも可能性があると思いますので、真剣に検討をしていただけないかと思っています。

  そのためには、今、こういうことを提案したのは、実際例えば八丈島にいろいろな観光の来島者いるわけですけれども、特にダイバー関係の中にはIT関係で仕事をしている方が多くいらっしゃっていると聞きます。ですから、そういう方にアンケートをとって、八丈島でそういう仕事をして、ダイビングを楽しみながらやることを実現するのにはどういうことが必要かということもアンケートとったりしながらやっていけば、かなりの実現可能性があると思っていますので、ぜひとも前向きに取り組んでいただきたいと思います。

  それから、2番目の大島経由便のことなんですが、私たちは先ほど議長報告にも書いてありますように、先ほど私も申し上げましたが、大島便の経由便を利用して東京に行く場合には、直行便よりも安くしていただかなければ困るんだということを申し上げました。また、当日の直行便と経由便との振り替えについても自由にしてくれということをお願いした。それについては、あの場では結構前向きな回答があったと思うんですよね。ところが、今のさっきの課長の話だと、それについても同等にするぐらいにしか答えないし、また、振り替えについても明文化できないようで、私たちが聞いた話よりもちょっと後退しているんではないかと思うんで、その辺もう一度確認したいんですけれどもね。

  そもそも大島経由便をなぜ直行便より安くしてくださいということを要求したかといいますと、実際経由便の利用がほとんどないわけですね、今。八丈から東京に行く場合にも、ほとんど10%であり、向こうから来るのが10%ぐらいですか、今までの実績がね。それから東京に行くのもそこそこそれぐらいしか出ていないということで、殊によるとこれは、そのまま行くともう利用がないということで、これはそのうち廃止になると。利用のない路線として廃止になると。八丈、東京間は完全に1日3便体制になるというふうなところに持ち込まれる可能性があるということを危惧したために要求したことであって、したがって、それをこの利用を高めるためには、直行便とは別のメリットがなければいけないということを考えて要求したこことなんです。ですから、当然時間はかかるし、乗り替えも大変だしということで、これを嫌うのは当たり前なんで、せめてその料金の面で直行便よりもメリットがあるよということがなければ、これを利用する人だれもいませんよということを申し上げたわけです。そのことによって、何とかこの便の利用も少し増やして、この便をカットされるなんてこと絶対許さない、そういうことのためにこれは最低限もう料金は、直行便よりも少しでも安くすることが必要なんですよということを申し上げて、それに対して前回の要望活動の中では、全日空はある程度前向きな回答があったと思っていたんですよね。ところが、今の回答では全然それが違うという話なんで、とんでもないことだなと思っています。

  でも、そういう回答があったということ自体を今初めて僕も聞いたんですけれども、そもそもこういう何というのかな、最初、全日空は7月7日ですか、今回の運賃値下げということで、私たちはそのときの説明で大変喜んだわけですけれども、詳しく見ていくといろいろな問題が見えてきた。やはりその経過を見ますと、やはり八丈町に対して全日空が示してきたいろいろな諸条件、それに対して、議会に対する説明も非常におくれたし、その辺の情報の開示というものは余りにもきちんとなされていなかった。町当局自体も全日空のそうした具体的な条件がどうなっているのかということについての情報収集についての努力が余りにも欠けていたんではないか、その結果としてこういう運賃値下げということだけに踊らされたような結果が残っているんではないかと思うんで、ぜひともそういう新しい情報については、早く議員にも明らかにしてほしいし、きょう初めて聞いたんですけれどもね、そういうことも。それに対する対策を練ってくれるような体制を少なくともつくっていただきたいなというふうに思っています。ぜひともその辺についても改善していただけるように、これは要望としてお願いしたいと思います。

  それから、2番目の高齢者福祉に関する質問なんですが、1番目の質問と3番目の質問に事務長からお答えいただきましたけれども、どのような現状になっているのかということについては、大体わかりました。

  ただ、もう少し詳しく聞きたいのは、それで完全に今の八丈島のそうした医療を求める方々のニーズにこたえ切れているのかということがわからないんです。実際どの程度そういうニーズがあるのかということについて把握する業務というか、そういうことがどういう形で行われているのか。で、それに対してこたえ切れているのか。大体こういういろいろな行政サービスは住民から要求があると、それに対して義務があるものについては結構行政もやってくれるんですけれども、なかなか行政の側から困っている方を探していって、こういうサービスがあるから受けたらどうですかということは、実現できないんですよね。特に医療なんかや高齢者へのサービスということについては、そこまでやっていかないと本当に困っている方が救われない。実際そういうことの結果として、この間、この数年の間に在宅で独居のままいつの間にか亡くなっているという方も何件か起こっていると思うんですよ、八丈島に現実にね。やはりそういうことをなくしていくためにも、そういう調査活動を含めて、町はどのようにやっているのかということについて、お伺いしたいと思います。

  それから、老人介護施設、老健施設ということですけれども、これは8名利用されているということですけれども、これは島外の設備をしているということでしょうかね。違うんですか。

(「そうです、島外です」の声あり)

小宮山 建

  そうですよね。これについても、そういうニーズがどうかについての把握ができているかどうかということも含めて、結果を、できているかどうかを伺いながら、もしできていないんであれば改善する用意があるか、そういうことについて伺いたいと思います。

  よろしくお願いします。

議長

  助役。

沖山慶孝助役

  私からはSOHO、いわゆる小規模の貸せるような事務所、施設、そういったものが八丈島であったら、あいているところがあったらそういうものを、要するに企業に個人に提供して、オフィスとして、事務所として、八丈島に持ってもらってやるようなことを考えていないかということでございます。はっきり申し上げまして、町ではそういったことは考えておりませんでした。

  それから、主幹が先ほどお答えしたのは、そういった貸してもいいよという情報が得られれば、町のあれの中には、インターネットの中には載っけていきたいと、このようにお答えをいたしました。そこで、町が今それに関連したようなことを考えておりますのは、8月に実は申請しているわけですけれども、企業が、あらゆるところの企業が研修所として八丈島を利用できないのか、そして、施設を八丈島の中で新たにつくるということではなくて、今あるあらゆる施設を利用して、期間とか時期とか、そういうものがありますから、そういう施設を利用しながら、企業の研修を誘致できないのかどうかということを、今、国に対してそのことを調査したい、そして、八丈島の活性化につなげたいということで申請をしておりますが、これが採択できれば調査費がつきまして、その研修施設として、研修所として八丈島が可能かどうか、こういったことが調査できるわけです。そういうことを今考えておりまして、そういった中から企業との接点が生まれてくると、今おっしゃったようなオフィスの話までにも発展していく可能性は十分あろうかと思います。ご提言と受け止めまして、そういったこともその調査の中で含めながら、今後検討していきたい、このように思っております。よろしくお願いします。

議長

 企画財政課長

企画財政課長

  大島経由便の利用といいますか、直行便により別のメリットということでございますが、先ほどの議会の要望活動の項目と多少違うんですけれども、全日空から前向きという形で八丈島ルート切符というのがこの12月16日から発売されます。それは八丈大島経由羽田と八丈へ直で戻ってくる。それで、東京からの場合も大島経由の羽田直、そういうルート切符というのが新しく12月16日から発売される予定でございます。これの金額が往復運賃で2万400円ということなんですが、ただ、1回着陸が多くなりますので、300円ちょっと高くなるという部分はございますが、その使い勝手といいますか、適用条件がいろいろ複雑なものですから、今勉強しているところですけれども、キャンセルした場合の片道だけの運賃ということになりますと、また1万7,100円くらいキャンセル料を取られるとか、いろいろな問題がありますので、これも細かくその点、全日空の方に問い合わせながら、利用の利便を図っていきたいと考えておりますので、よろしく。

議長

  事務長。

病院事務長

  在宅の方法といいますか、個人の把握とかという話というふうに理解しておりますが、病院では在宅の申し込み等につきまして、個人の方からの電話相談とかドクターが入院していた患者さんの状況を見て、在宅看護が必要であるということでやっておるところでございます。病院としましては、個人の方の把握をどうだろうかということにつきましては、病院としてはやってはおりません。ただ、これにつきましては、健康課で今もやっているかと思うんですが、高齢者の実態把握といいますかね、そのデータ等もありますので、それらを有効的に使わせてもらおうかなというふうに考えております。

  以上で、簡単でございますが、ご質問にかえさせていただきます。

議長

  健康課長。

健康課長

  この施設に関する希望者というんですか、その把握ということでございますけれども、これに関しまして、八丈町の在宅介護支援センター等ございまして、そこで高齢者の方の相談とか介護教室等開いておりますけれども、そこいらで把握していくことになると思いますし、また、介護サービスを受ける場合は、居宅介護支援事業者というのがございまして、そちらに申し込んで受けることになります。

  この先ほどの施設でございますけれども、いわゆる特養ホームの関係では40名ぐらいの待機者がいると聞いていますけれども、先ほどの施設に関しては、特に聞いてはございません。

議長

  2番。

小宮山 建

  SOHOの問題については、そういうふうな取り組みでぜひ今後ともやっていっていただきたいということをお願いした上で、先ほど大島経由便のことについて新しい情報がありましたけれども、先ほど申し上げましたように、そうした情報について、きちんと、できるだけ早く議会にも知らせ、住民の皆さんにもお知らせして、その対策を練っていけるように、また、町役場自体もきちんと対応できるような仕組みにしていただきたいということをお願いしたいんです。

  実は、これあんまり言いたくなかったんですけれども、実は一昨日、金曜日だ、私たまたま町のバス事業のホームページが開設されたと。すばらしいことで、いろいろなホームページができているなというふうに思って感心して見たんですが、これが町役場のメインのページからどういうふうにリンクしているのかなというふうに探してみたら、リンクが全くないんですよね。どうしてですかって言ったら、知らなかったって。できているのを。まだできてすぐですけれどもね、知らなかったということですけれども、主幹が知らなかったということも困ったことではありますが、それよりも、すばらしいホームページをつくっておきながら、それだけで満足して、それは何のためにやっているのかといったら、みんなに見てもらうためにやっているわけでしょう。それがメインページにもリンクが入っていない。ポータルサイトにありましたね。ポータルサイトの方にはありましたけれども、それ以外の観光協会にもいまだにないと思います。そういうふうにどうやって見せて、みんなに知らせていくかという作業は全然やられていないんですよね。僕は別にそれはホームページだけの問題ではないと思って、町役場の神経系統というか、横の連絡がほとんどできていないのかなというふうに思っているんですよ。今、町を挙げてプラス1万人の運動をやっていますけれども、これ本当にお客を呼ぶということは、観光の一番問題なんでしょうけれども、観光だけの問題ではなくて、島の産業を含めて、本当に一体となってやっていかなければいけないということが今問われていると思うんです。そうした中で、僕はいつかの、町は、ではどうやっていくのかということをお話ししたときに、各課からそれぞれの課題を、この1万人に対して、自分の課ではどういうことが必要なのかということを挙げてもらったらどうですかということを提案したと思うんですよ。そういうふうに町を挙げてという場合には、まず町役場も、すべての課が自分たちにはこれができる、これかできるということを挙げてもらって、そういうことを実現していってほしいということを申し上げたんですが、そういうふうな、何というかな、ホームページも連絡ができない。

とにかくそういう町を挙げて実現する体制をつくっていくということが結構重要ではないかと思うんで、よろしくお願いします。

  そういうことで、大島経由便についての問題については、そういう情報を必ずいち早くお知らせいただけるようにしていただきたいと思います。

  あと、医療と介護の問題ということは、先ほども申し上げましたように、これは介護保険法の目的に掲げているとおり、医療と介護が一体化して推進される、そのことが問われているわけで、そういう意味で八丈町についてはまだ、まだまだその辺が不十分であるということをぜひとも認識していただいて、先ほど幾つかの点について事務長にも伺いましたけれども、病院と健康課が別々にやっているということではなくて、健康課自体がこれを集中して一元的に管理しなければいけない。特にこれは在宅介護支援センターが把握しているんだと言いましたけれども、これは町の仕事だと思うんですよ。町がそこを委託しているんでしょうけれどもね。実際そこでも今、ケアマネジャーがいろいろプラン立てていると思うんですけれども、本当にほんの数人で、町全体の何百人といらっしゃるお年寄りたちを全部見なければならないという体制になっていて、それで本当に把握できているのかどうかが心配なわけです。実際できていないと思っています。その辺の改善も含め、ぜひとも早急に改善していただきたいということも含めて、これは要望で結構ですけれども、お願いしたいと思っています。
以上です。

 

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