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年明けの町長選を意識して論戦

第4回定例議会(2004年 12月7日〜9日) 

12月議会の一般質問や予算質疑ではでは浅沼町政の4年間の評価を問うなど、年明けに控えた町長選を意識した論戦が繰り広げられました。平成17年度の第4回八丈町議会定例会は12月7日から9日に開催され、私は候補者の主張を有権者に示す機会の充実を求めて以下のような質問を行いました。さらに、町長選に立候補を表明している沖山芳清議員は、地方分権改革の流れの中で町が進むべき方向性 に関する質問を行いましたが、その内容もご本人の了解を得て紹介します。(沖山芳清氏の一般質問
 なお、この議会では町の重要課題となっている町役場の庁舎建設が取り上げられましたが、自然災害が相次ぐ中で、老朽化した庁舎が防災拠点としての機能を果たせない現状が指摘され、今後、緊急に解決しなければならない問題となっています。

 

私の一般質問要旨 全記録はこちら→

○町長選挙や議会選挙での有権者への情報提供を町はどのように実施するのか。

公正な選挙のために有権者に対して必要な情報を提供していくことは民主主義政治の基本である。来る1月の町長選において、八丈町が初めて選挙公報を発行するにいたった事に対し、その英断に心から敬意を表する。そこで、有権者の政治選択に必要な情報の提供に関する町長の見解と、今後の町の方向を伺う。

1.選挙公報の発行決定に至るまでの経緯は。今後も発行は可能か。

2年前の議会で、私が選挙公報の発行を求めた時、町が示した「発行を妨げている要素」をどのようにして克服したのか。2年後の町議選においても選挙公報は引き続き発行できるのか。

2.公報発行の決定に際して、浅沼町長の姿勢はどうだったのか。

町長選を控えて、浅沼町長自身が自らの実績や政策を有権者に示そうとする姿勢が伺われることを歓迎する。町長は今回の決定にいたる過程で、どのような指示を行い、それを決定した現在、どのような感想を持っているか。

3.有権者への情報提供について町長はどのように考えるか。

有権者が政治選択するために必要な情報の提供には、町はさらに積極的に取り組むべきである。議会の側も開かれた議会を実現し、議会活動の公開を進めなくてはならない。1月の選挙を控える浅沼町長は、有権者への情報提供の重要性についてどのように認識しているか。

 

質問と答弁(ダイジェスト)

小宮山  この議会で町は選挙公報発行条例を提案している。私は平成14年12月の議会で選挙公報の発行を求める意見を述べた。その時は、選挙期間が5日間で短かく難しいが今後検討していくとの答弁だった。
 今回初めてこれを実現しようとしていることに対して、私はまず心から歓迎の意を表したい。公正な選挙のために、有権者に対して候補者の経歴や政権など必要な情報を提供していくことは、民主主義政治の基本だ。今全国的に国民の政治離れが進んで、選挙の投票率は回を重ねるごとに低下する中で、八丈町の場合は、投票率はいまだに高水準を確保している。しかし、住民の政治への関心を高め、選挙への参加を促すための努力は、より一層強めていくことが重要だ。多くの困難な事情を克服して、選挙公報の発行を実現しようとしている八丈町の努力に対して改めて敬意を表する。
 開かれた議会を目指す本議会としても議会中継の実現などの課題を抱えているが、町に対してこの選挙公報発行にとどまらず、有権者の政治選択に必要な情報を提供していくために、今後とも一層の努力を期待しながら、そのことに関する町長の見解と今後の町の方向を伺う。
  まず、第1点として、選挙公報の発行の決定に至るまでの経緯はどうだったのか。そして今後の見通しはどうか。
  2年前の総務課長の答弁では5日間という選挙期間で、これを印刷してすべての住民に届けることが難しいと述べたが、町はその問題をどのように解決して、今回その実現に至ったのか。
  さらに、今町が予定している公報の中身はどういうものか。すなわち1候補者当たりの書き込める紙面の大きさなどあるいはまたさらに印刷、発行、そして住民への配布方法がどうなるのか等、公報に関する企画の概要について。これは年明けに待っている町長選あるいはまた2年後の町議選ついてどうなっていくのか。
 2番目の質問は、公報発行に決定に際して浅沼町長の姿勢はどうだったのかを伺う。
  いよいよ年明けに町長選が控えている。浅沼町長は再選を目指すことを表明され、4年間の町政に対する町民の評価をこの選挙で初めて受けることになる。これまでの実績と次期町政に再び挑戦するに当たっての政策を町民にきちんと伝えることが重要であると判断して今回、八丈町で初めての選挙公報の発行を促したのなら私は大変すばらしいことだと思う。今回の決定に至る過程において、町長がどのような指示を行ったのか。そして、実現に向かおうとしている今、町長はどのような感想を持っているか。
 3番目の質問。
 有権者への情報提供について町長はどのように考えるか。
  有権者が政治選択をするために必要な情報の提供には、町はさらに積極的に取り組んでほしい。議会の側も、開かれた議会を実現していくために、議会活動を住民に公開するための方策を積極的に進めなくてはならない。浅沼町長は、候補者が有権者に政策等の情報提供を行うことの重要性についてどのように認識しているか。1月の町長選挙を控えて、住民の中には立候補者による公開討論会の開催を求める動きがある。この住民の動きに対してどう対応するのかも含めて町長の見解を伺う。

持丸総務課長 選挙公報は前々からの課題だった。島内の業者ではできず、内地の業者に依頼した場合、告示から選挙までの短い日数で悪天候の場合、選挙人に届き切れるのかを考えると無理という判断から見送っていた。
  そのような中、選挙管理委員会においては、今の社会情勢の中、また住民に選挙を身近にしていただくためにも、また意識を高めてもらうためにも、選挙公報の発行には前向きに以前から取り組んできた。
 
取り組みの中で、八丈町で印刷して、写真なしの文字だけの選挙公報を検討した。全国で文字だけの選挙公報は今までないけれども、違法でないということを受け、それをやろうということで取り組んだ。島の業者に写真の部分をもう一度検討していただいたところ、本人が確認できる写真の状態ができ、選挙管理委員会で写真入りの公報の発行を決定した。
  選挙公報発行には条例を制定しなければならないが、今後の町長選、議員選挙には、天災などがない限り、印刷機械等が故障しない限りはずっと発行する。その企画はA3判の用紙を2人で利用し、写真、名前、その政権を訴えるというよう書式になる。配布については、八丈町の振興員を通じて行うほか、各出張所、町役場の窓口に公報を置く。
  2点目の公報発行の決定に際して浅沼町長の姿勢はどうだったかということについては、町長からの指示は何もないし、町長がそういう指示を出すことはおかしいかと思う。
  それと、3点目の有権者への情報提供という点は、選挙の関係で町が提案できるのは今回取り組んだ選挙公報、ポスターの掲示の設置、それから選挙用はがき、あとは選挙に立つ方の選挙の努力だと思う。
  また、町の方で有権者が政治選択をするために情報提供というのは、八丈町の広報を中心に行っている。その中で、住民から提案を受けたり、アンケートを行って住民参加をしていただき、事業判断の材料としている。また今年度からは事業説明会も行っている。

浅沼町長 選挙管理委員は独立採算でやっている。そこへ口を出したら大変なことになる。質問の中身をちゃんと調べてやっていただきたい。

小宮山 今回の施策に対して、町長がみずからの選挙を控えている中で、言論で行う選挙が発展していくことに対してどういう感想を持っているかを聞いている。
  選挙公報についてはもう少し具体的に教えていただきたい。公示の当日に受け付けて何日で印刷して、いつ配布するのか。その期間をいかに短縮するかが最大の課題だと思うので、今後の見通しも含めてお聞きしたい。
  さらに、今回町長選の候補者が公開討論会を行ってほしいとの投書が先日南海タイムスにも掲載された。そこでは、候補者が自分の言葉と声で重要な政策課題をわかりやすく説明し、政策中心の選挙への転換を求めている。
  去る2月の三宅島の村長、村議選では公開討論会が開催されたと聞いている。今、画期的な選挙公報の発行が実現する八丈町は、ぜひとも有権者の期待にこたえて公開討論会の開催に努力すべきだと思うが、町長はどう考えるか。

持丸総務課長 選挙公報の印刷は、片面印刷であれば1時間余りでできる。町議選になれば両面で、十二、三時間かかると見ている。印刷の都合で、当日の夜12時までかかってもできるということであれば翌日は配達を振興員にお願いしに行く。

浅沼町長 選挙公報発行の件についても、それから公報発行のあれも私のあれじゃなく、選挙管理委員から要請があれば、こうしてほしいと言うならば当然そのあれをもって取り組むので、私が勝手にまた有権者だけに情報公開というふうには、これは町民としてできないので、その点よろしくご理解いただきたい。討論のあれは個人的なものですので、言えるものではない。

 

2005年1月25日 (小宮山たけし記)

 

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