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イラク攻撃反対決議を可決
一般質問が行われていた3月18日の議会中、私は、アメリカ合衆国のブッシュ政権が、ついにイラクに対する最後通牒(=宣戦布告)を行った、との情報を入手しました。そこで、この日の議事の合間に他の議員と協議の上、議事(一般質問)がすべて終わった午後3時半過ぎに、緊急動議を提出し、つぎのとおりの戦争反対決議を提出し、採決の結果、13対1の大差で可決、採択されました。
米国および英国は、イラクが大量破壊兵器や核兵器を開発・保有している疑いがあるとして、国連の承認を得ることなく、今週中にも同国への武力行使を行おうとしています。
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賛成13、反対1、欠席1の大差で可決
同様の意見書がすでに出されていたが…
ところで、奥山幸子議員からも同じ趣旨の決議案が2月中に提出されていましたが、これは議会運営委員会で、会期末日の28日に審議すると決定され、採決はまだ行われていませんでした。しかし、今週中にも開戦へと向かう緊迫した情勢となり、緊急性が極めて高くなっていることから、私は幸子議員と
相談し、改めてこの日、内容を変えて提出することを決断したのです。
提出に協力した議員
決議案提出の際の賛成議員は、沖山芳清、奥山幸子、沖山道の3議員。また動議提出は沖山芳清議員の賛成を得て行いました。
手続きに問題あり、とブーイング
これに対し、前記のように、会期末日の28日に幸子議員提出の決議案を審議する、との議会運営委員会での確認に反するとして、数名の議員から異論が出されました。しかし、手続きには法的問題がないことについて
議会事務局の説明もなされ、動議の提出は認められました。
決議に反対の意見
決議文の内容は、18日までの世界情勢に合わせ、また多くの議員の意見を聞きながら調整して提案しましたが、採決前の賛否の討論において、土屋博、菊池孜行議員から反対意見が出されました。
土屋議員は「戦争には反対だが、日米同盟に頼っている日本としてアメリカ批判はできない」と述べ、また孜行議員も「フセイン政権の犯罪行為を取り上げないのではアメリカへの一方的
な批判になる。決議案は議員全員の意見を反映したものとすべき」との見解を示しました。
賛成の意見表明も
一方、賛成議員に名を連ねた芳清、幸子、道の3議員は、それぞれの賛成理由を述べました。
そのほか、公明党の山下松邦議員が、手続きには問題があるとしながら、「国連の枠内での平和的解決」を求めている内容は公明党の主張に沿ったものなので決議に賛成である
、との意見を表明しました。
結果は13対1で可決
討論のあと採決が行われましたが、孜行議員は採決では賛成に回り、結局土屋議員だけが反対、それ以外の全員が賛成し、13対1の賛成多数で可決されました。
孜行議員は、議会で戦争反対の意志を示すことについてはその後も積極的な姿勢を示し、同様の決議を否決した大島町の例と比較しながら、決議採択で「八丈は進んでいる」と述べています。
そして3月20日お昼近くに、とうとう攻撃開始の情報がはいりました。そこで私は、この日の質疑終了後、「攻撃反対決議」を提案した者の立場で、個人として、攻撃開始を非難する意見の表明を行いました。内容は以下の通りです。
本日、アメリカ=ブッシュ大統領は日本時間午後0時15分、イラクへ攻撃の開始を宣言しました。
報道では、F117ステルス戦闘機、巡航ミサイルの展開が伝えられています。私は、18日に本議会で皆さまの賛同を得て議決した「米英のイラク攻撃に反対し、平和的解決を求める意見書」を提案した者として、イラク攻撃が開始されたことに遺憾の意を明らかにします。
これまで国連中心主義で行われてきた世界平和を守る枠組みを取り払い、超大国の独断で、自国の意に従わない国家機構を力ずくで転覆し、その国の多くの民衆の命を犠牲にしようとしていることを、私は許すことが出来ません。
日本政府は、このアメリカの戦争政策に追随するのでなく、あくまでも国連の枠内での平和的解決を求めて国際外交を進めることを要求いたします。
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2003年3月28日 (小宮山たけし記)
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