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たけしの議会レポート(6)

60億を割った緊縮予算
危機感が欠如した町長の施政方針


 3月6日、浅沼町長の施政方針表明によって定例議会は始まりました。 浅沼町政となって3度目の施政方針ということで、「町民が住みやすいと感じる町づくり」を掲げる町長の新年度への基本政策を示すものなのですが、残念ながらその内容は、厳しい財政状況への危機感も感じられず、これにどう立ち向かい、具体的にどのように町づくりを進めるかというビジョンがまったく見えないものでした。この施政方針に対して18日に一般質問 が行われ、それに続いて19日、20日、24日、28日には 14年度補正予算、15年度予算案の審議が連続して審議されました。

 18日の私の一般質問の内容は、「一般質問(03年3月)」のページをご覧下さい。

 ところで、その18日の議会の最中に、アメリカ合衆国のブッシュ政権がイラクに対する先制攻撃へ向けて最後通牒を行った、との情報を入手 しました。そのため、私は他の議員と相談した上で、この日の議事終了後、戦争反対決議を提出して可決採択していただきました。その内容と経過は「イラク攻撃反対決議」のページに報告してあります。


イラク情勢の緊迫化を受け、攻撃反対の意見書採択を求めて緊急動議を提出

 

3月定例議会の主な審議事項
 
3月 6日 浅沼町長、施政方針の表明
    14年度補正予算、ほか
3月18日  一般質問 質問者 9名
土屋博、沖山芳清、小宮山建、伊勢崎和鶴右衛、山下松邦、沖山道、奥山幸子、菊池孜行、 菊池睦男 (9名、質問順)
パラオ大統領の表敬訪問と親善の挨拶
「米英のイラク攻撃に反対する意見書」の議決、可決採択
   賛成13、反対1(反対は土屋博議員)
3月19日 15年度当初予算(一般会計)
3月20日 15年度当初予算(一般会計)、可決成立
       賛成12、反対1(反対は菊池睦男議員)
私は、米英のイラク攻撃開始に対する遺憾の意を表明
3月24日 15年度当初予算(特別会計、企業会計)、可決成立
    企業会計の中の水道事業会計の採決は、賛成9、反対5(反対は奥山博文、山口英治、菊池睦男、田村六郎、小澤一美の各議員)  
3月28日 14年度補正予算
    採決について記載していない議案は全会一致での成立です。
なお、菊池陽之助議員は全日程を欠席し、採決に参加していません。

 

  パラオ大統領が挨拶
 ところで、18日には、パラオ共和国大統領が午前中に議会を訪れ、親善の挨拶を述べました。太平洋の島国であるパラオ共和国 ですが、八丈島とは縁のある人が多いとのことで、折から京都で開催されていた「世界水フォーラム」に出席した機会に、八丈島まで足を伸ばしたのだそうです。
 


ここがポイント
 19日、20日には一般会計新年度予算についての説明と質疑が行われました。国も都も財政難の中で、提出された新年度予算は前年度比で4.7%減の59億4800万円と、ついに60億の大台を割り込みました。その中で、水道料金の13%値上げのほか、介護保険料の値上げをともなう予算案が提案されたのです。
 しかし、町長の施政方針では、このように厳しい予算を提案しなければならな町の窮状に対する危機感は見られず、また、今後のビジョンも全く示されませんでした。
 私はこの予算案に同意しないとの考えまでは持っていませんでしたが、少なくともこうした危機的財政状況に対する町長の打開策を質し、町長の言う重点的施策とは何かを追及して、町の真剣な対応を求めなければならないと思っていました。

ところが…
 
しかし、こうしたことに関する総括的質問は誰からも出ず、冒頭から細かい施策に対する話ばかりが続いたため、質問する機会を逸してしまいました。私も、福祉や環境、町の景観に関することなどでいくつか具体的施策の質問はしましたが、一番聞きたいことを聞く機会をつかめず、新米議員の悲哀を感じた次第です。(反省!)

水道料の13%値上げに関して
 水道料金の値上げ問題については、深刻な不況に苦しんでいる住民に負担をしいるのではなく、町の企業努力こそが必要との意見が多くの議員から出されました。
 私も、新しい道路が設置される際の水道管敷設の費用など、投資的にすすめられる経費までを一般住民に負担させる現在のやり方に問題があることを指摘しました。現状では住民に加重負担を強いるものであると同時に、水道会計の独立採算の原則によって、投資が必要な時にも、それにブレーキをかける弊害があります。私は、水道会計の仕組みそのも のに改善を求めた上で、最終的にはこの予算案に同意しました。水道会計予算の採決では5名の議員が反対の立場に立ったものの、賛成多数で成立しています 。

地熱発電所の悪臭について
 28日の午前11時過ぎにすべての日程を終えて 3月定例議会は閉会しました。その上で、午後にかけて全員協議会を開き、地熱発電所の硫化水素による悪臭問題についての東京電力の説明を受けました。説明によれば、硫化水素排出濃度は規制値を超えてないとしています。これに対し議員の側から、住民にとって我慢の限界を超える現状があり、健康面でも大きな不安を与えていることを指摘し、改善に真剣に取り組むことを強く要求しました。
 またこの日の午後には、同協議会で介護保険の今後の見通しに関する担当職員の説明がありました。

2003年4月1日 (小宮山たけし記)

 

 

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