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心を大切にする介護

2004年6月1日     

  「早く早くとせかせるのでなく、ご本人のペースに合わせて、ゆっくりお世話する事が大切なんです」。千葉県柏市の痴呆性高齢者デイサービス施設「笑実里(えみり)」理事長の猪早恵美子さん (写真)は、介護する者が陥りがちの能率主義をいましめました。
 「笑実里」は、民家を借り受けて運営される、家庭的な暖かい介護がモットーの小規模な施設です。3月議会の一般質問で、私は地域支援型の小規模な高齢者施設の必要性を訴えましたが、縁あって、5月24日にここを訪れ、猪早さんに直接お話をうかがう機会をいただきました。NPO法人として設立されたこの施設では、通ってくるお年寄りとほぼ同じ人数の若いヘルパーさんたちが、明るく和やかに介護に当たっています。見た限りでは一人として、せかせか、てきぱきと仕事している様子は見えません。
 「食べ物をポケットに隠そうとするお年寄りを見たヘルパーさんが、自分の食べ物をアルミホイルに包んで見せたら、そのお年寄りも真似をしてくれて、不衛生にならずに済むようになったんですよ」と、お年寄りの心を傷つけなかった若いヘルパーさんを称える猪早さん。この施設を切り盛りしてきたエネルギーは、「心のケア」を一番大切にしようとする優しさと一体になっているとの印象を受けました。
 


 


 

浮き魚礁は大ヒット

2004年5月7日     



「浮き魚礁」は早くも抜群の集魚効果を実証している。
 

 昨年春、八丈島近海(小島の西海域)に町が2基設置した「浮き魚礁」の効果が大きく、周辺に多くの魚が集まっているのが確認できた。
 町議会の経済企業委員会は、5月7日午前中に現場を視察した。東京都水産試験場の新造船「たくなん」(清水寿生船長)の世話になって午前6時40分に神湊港を出港、約40分で現場に到着すると、そこにはウミネコが群れ飛び、漁船数隻でカツオ漁の真っ最中であった。ところどころでカツオの跳ね上がる姿も目撃できる。確かにここは既に重要な漁場と化している。この視察を提案した私も、「試験操業」を手伝い、カツオ2尾をつり上げる醍醐味をあじわった。
 町はこの魚礁2基に約1600万円をつぎこんだが、これが大ヒットしたと言える。その効果が早くもはっきりと現れたのだ。時間がたてばたつほど、魚の量は増えるというから、これからがますます楽しみだ。八丈漁協は新たな魚礁の設置を計画しているようだが、これほど効果が明らかな事業には行政の支援も惜しむべきではない。

 


 


ブロードバンド進行中

2004年5月7日     

       

ブロードバンドはADSLに続いて、光ファイバーも始まった。ケーブル
敷設工事が今急ピッチで進んでいる。(三根底土通りで4月16日)

   ついに八丈島にもブロードバンドがやってきたが、光の方の工事は予定より遅れているようだ。
 3月19日からサービスが始まっているADSLは、既設の電話回線を利用できるため、たちまち多くのユーザーが利用できるようになっている。だが光の方は、ケーブル設置工事が必要なために時間がかかっている。NTTの予定では、坂下区域で5月いっぱいをかけ、坂上は6月からとしているが、どうやら、工事の進捗は予定よりも遅れ、申し込んだユーザーすべてが利用できるようになるのは7月になるのかも知れない。
 この新しい通信環境を最大限に活かした島おこしを進める動きも活発化している。NTTとヤフーBBの業者間競争を超えて、モバイルゾーンの拡大、島の産品を販売するショッピングモールの開設、そしてこうしたインターネットでの八丈島への入り口として、ポータルサイト(玄関)を構築しようとする取り組みなどめざましい。こうした急激な展開の中、町 はこれに引きづられるように、民間と連携できる態勢づくりを計画している。

 


 


裏見ヶ滝温泉の桜

2004年1月23日        


 中之郷の裏見ヶ滝温泉は、これまでその上の道路から見学したことはあったが、入ったことはなかった。そして、誘われて先日(16日)初めて入ってみた。いやー、びっくりしました。こんなにすばらしい温泉だったとは。
 とにかく景色がいい。すぐそばに滝(裏見ヶ滝ではない)が落ち、渓流が流れている。こんな滝を眺めながら入れる温泉なんて、全国的にもそうそうない…らしい(この日私を誘ってくれた、その道に詳しい方がそう言っている)。
 私たちが行ったときは誰も入っていなかったが、しばらくして近所のお年寄りたちがぞくぞくとやってきた。訊くと皆さん80を越えている方々だそうだ。それにしてはみんな若々しく感じられるのは温泉の恩恵なのだろうか。足腰を傷めていた方も、ここでずいぶんよくなったとおっしゃっている。すばらしいことだ。
 ところで誘ってくれた方によれば、先の台風15号で、すぐそばにあった山桜の大木が根こそぎ倒れてしまったのだそうだ。生い茂る枝葉が、温泉の眼前に見渡せる渓流に覆いかぶさって、春には華やかないろどりを添えてくれていた という。それがなくなってしまったことは大変残念なことだ。なんとか桜を復活させる手だてを尽くしたいものである。

(写真は湯にけむる温泉からの風景。視界にいろどりを添えていた桜の枝葉はなくなった。)
 



不思議な継ぎ柱2
                   2002年12月30日

左の写真は、 ある大工さんが試作した「不思議な継ぎ柱」です。
 この話題が初めての方は、まず「不思議な継ぎ柱パート1」をお読み下さい。

 このホームページをみて、この柱の製作に挑戦したのは中之郷在住のNさん。わたしのテニス仲間です。 やるもんですね。
 私が推測した構造とは少しだけ違うものになっていましたが、考え方の基本は変わっていません。
 Nさんにこの「作品」を公開してもいいか訊ねたら、次のようなコメントをくれました。

 ホームページに載せるなら、継ぎ目がもっと空かないように丁寧に作ったのにー。
 でも昔の人のほうが、頭を使っていい仕事をしてたんだなぁと改めて感じました。
 いつか実際に使ってみたい継ぎ手ですね。
 



すごい!ちょんこめのクリスマス

2003年12月18日        

  
 うーん。これはすごいよ。なんといったって、心から楽しめる。特にすばらしいのはオリジナルの寸劇。脚本も優れているし、アドリブにあふれた演技もいい。障害を持った利用者たちの個性がとことん生かされている。そのための工夫に満ちた演出に驚かされたり、感心したり。それを見ているだけでも飽きない。
 それにしても、この「ちょんこめ」という集団にはすばらしい人材が集まっているようだ。職員もすごいが、ボランティアも輝く才能の持ち主ばかりだ。しかも、年を追ってその集団の輪が広がっていっているのがわかる。そしてそのパワーで、この10月18日には、八丈高校視聴覚室の400ある客席と通路を埋め尽くして、あのベートーベンの「第九」を、なんとドイツ語で合唱する快挙を成し遂げたのだ。
 こんなちょんこめ作業所だから、私も運営委員長としてお手伝いしているけれど、与えることより与えられることの方がずっと多い。「元気」「やさしさ」「さわやかさ」そして「生きる力」などなど‥‥。当然、そこに通う利用者たちも、毎日ほんとうに生き生きと楽しく生活している。これでは自立して一般社会に巣立っていける可能性のある利用者も、ここを離れたがらないのではとの心配も生まれるくらいだ。ともあれ、障害を抱えていれば苦しいことも多いだろうが、充実した毎日を送っていけることはほかの何にも代えがたいことだと思う。



高速船の可能性

2003年9月19日     


神津島に着岸しようとしている東海汽船のジェットフォイル「愛」。
このほか「虹」、「夢」と計3隻で大島、新島、神津島等に通っている。

  去る7月、神津島を訪れる機会がありました。その時利用したジェットフォイルは、昨年4月から大島、新島、神津島に就航していますが、ほとんど揺れのない快適な高速船で、東京を出発し、途中大島に寄港しながら、神津島 に3時間もかからず到着できました。また2005年春から小笠原に 就航するテクノスーパーライナー(TSL)は、これまで26時間かかった就航時間を一挙に16時間に短縮するそうです。
 ところで、昨年からわが八丈島に通う「かめりあ丸」は、ジェットフォイルの登場でいらなくなり回ってきた船です。小笠原にTSLが就航したら、今度はまた、そこで不要となる 「おがさわら丸」を払い下げようとの計画が聞こえてきます。こうして八丈島だけ、いつまでも高速化の見込みがないのですが、はたしてこれでいいのでしょうか?
 ちなみに、ジェットフォイルなら東京−八丈間を約4時間で結べるので、1日2往復も不可能ではなく、複数の船を配備できれば、他島へも寄港できます。大型船をシーズンオフにがらがらで走らせるより、ずっと効率的就航を実現します。黒潮が流れ、波の荒い八丈航路には不向きでは、との心配も聞かれますが、船体が海面から浮上して走るので、むしろ普通の船より波の影響をうけにくいのだそうです。現に、親潮が流れる韓国の釜山と福岡の間213キロを、2時間55分で毎日5往復しているジェットフォイルは、過去5年間の就航率が97%にも達しているということです。
 将来の八丈航路の高速化を、検討の対象から外すべきではないとは思いませんか?

 



スポーツも環境も韓国が上!

   四日市市でデポジット講演      2002年12月7日

 三重県でデポジット制度を進める市民団体「デポネット三重」の招きを受け、去る12月7日(土)に四日市市総合会館での環境シンポジウムに参加しました。このシンポジウムで、私は「八丈島のデポジットの取り組み」と題して、私たちの経験を約30分にわたってお話ししました。
 私の他には、三重大学教授の朴恵淑(パク ケイシュク)氏が海外(韓国、ドイツなど)のデポジット事情を話され、また、デポネット三重の一員である樋口和男氏が、三重県各地のミニデポジットの状況について述べました。また、その後のパネルディスカッションには三重県と四日市市の環境担当職員が参加したほか、メーカー側からもダイドードリンコの社員や地元の酒販会社の代表など多彩な顔ぶれが参加し、デポジットの可能性について多角的な視点から検討する機会となりました。
 ところで、朴三重大教授は、韓国では政府の強力な指導力で大きな成果を上げていることを紹介していました。しかし日本の現状では、むしろ住民運動が主体となり、行政や事業者を動かしていかなくてはなりません。そうした中で、八丈島の取り組みには今後も各方面から注目と期待が寄せられるだろうと思います。
それにしても、サッカーやバレーなどのスポーツ分野だけでなく、ブロードバンドもデポジットも、日本は韓国に大きく差をつけられてしまったのですねー。

 

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